契約書が偽造・改ざんされた場合は、どのように証明すれば良いのでしょうか。契約書の偽造・改ざんはビジネスにおいて大きな問題となり得ますので、犯罪の手から守らなくてはいけません。
万が一、契約書が書き換えられたときは、トラブル鎮火のため、素早い対応が求められるでしょう。そこで本記事では、契約書が偽造・改ざんされた場合の立証の有無を解説します。また、偽造などの犯罪を未然に防ぐ方法も取り上げます。
この記事を読めば、ビジネスにおける契約書の取り扱いの知識が深まるでしょう。現在、企業で使用する文書のセキュリティを考えている方は、参考になる情報です。ぜひ、最後まで記事を読んでください。
目次
契約書が偽造・改ざんされた場合のリスク
契約書が偽造・改ざんされていないかの確認方法
契約書が偽造・改ざんされた場合の対処法は?
契約書の偽造・改ざんの立証は簡単にできる?
決定的な証拠が必要
印鑑の無断使用も立証が必要
契約書の偽造・改ざんを未然に防ぐ方法
偽造防止用紙を使用する
印鑑の管理を厳重に行う
電子契約書を使用する
契約書の偽造・改ざんによる被害にあった場合の対応
契約書の偽造・改ざん防止は「天野印刷」に相談
契約書が偽造・改ざんされた場合のリスク
契約書が不正に作り変えられると、被害を受ける可能性があります。契約書は法的な拘束力を持つ重要な文書であり、さまざまなトラブルが想定されるからです。たとえば、契約書の偽造で支払い条件が変更され、理不尽な契約になっているかも知れません。
このように、契約書が偽造・改ざんされると、ビジネスにおいて大きな問題に発展するため、注意が必要です。
契約書が偽造・改ざんされていないかの確認方法
契約書の真贋を確認するには、印鑑鑑定と筆跡鑑定が有効です。2つの鑑定方法は信憑性が高く、確認手段として最適だからです。印鑑鑑定とは、契約書の文書に押印された印鑑の真正性を鑑定する方法です。印章の特徴・模様・材質などを分析し、印鑑が本物であるかどうかを判断します。これにより、印鑑の偽造や模造が見抜けます。もうひとつは、筆跡鑑定です。
筆跡鑑定は、契約書に記された署名や手書きの文字を鑑定し、正当性を確認する方法です。文字の特徴や筆圧の違いなどから、真贋を見抜けます。今回紹介した鑑定方法の組み合わせによって、契約書の真正性は保証され、不正な行為やトラブルを未然に防ぐことが可能になります。
契約書が偽造・改ざんされた場合の対処法は?
故意に作り変えられた契約書を確認し、契約内容や影響などを記録しておきます。次に犯罪の証拠を収集するため、契約書のコピーだけでなく、関連文書や通信記録なども保管しておきましょう。
理由として、裁判で訴訟となった際、確かな証拠が必要となるためです。疑いようのない証拠でなければ、裁判で罪を立証できません。このように、契約書が偽造・改ざんされた場合、裁判所による訴訟があることを理解しておきましょう。
契約書の偽造・改ざんの立証は簡単にできる?
もしも、契約書が犯罪に使われ、訴訟問題になった場合、罪の立証はどのように行えば良いのでしょうか。次項から、犯罪の立証が可能か否か、また、印鑑が無断使用された場合の対応も解説します。
決定的な証拠が必要
裁判で罪を証明するには、疑いようのない証拠が必要です。なぜなら、訴訟相手が罪を否認する可能性が高いからです。また、裁判では証拠の信憑性が重要視されます。
具体的な証拠としては、悪用された契約書と原本との比較です。両者を詳細に検証し、変更や修正がなされた箇所の明示が重要です。また、筆跡鑑定や印鑑鑑定による真贋の判断も有効な手段といえます。
このように、契約書に関わる犯罪は立証が困難なため、決定的な証拠を準備する必要があるのです。
印鑑の無断使用も立証が必要
契約者の印鑑が無断で使用された場合、契約は無効になるのでしょうか。結果からお伝えすると、印鑑が無断で使用されても、契約が無効になるわけではありません。無断使用の証拠がなければ、無断使用の判別ができないからです。
たとえば、印鑑が実際に使用された日時や場所、どのようにして印鑑を持ち出したかなどの状況証拠が必要です。つまり、印鑑の無断使用も契約書の偽造や改ざんと同様に、裁判をする際は、確固たる証拠による立証が必須となります。
契約書の偽造・改ざんを未然に防ぐ方法
契約書に関連する犯罪は、どのようにして防げば良いのでしょうか。ここでは、契約書を偽造や改ざんを未然に防ぐ方法を紹介します。
偽造防止用紙を使用する
偽造防止用紙は、特殊な加工や防犯機能が組み込まれている用紙です。これらの要素により、偽造などを未然に防ぐことができます。この特別な用紙は、市販のものからオリジナルのものまで、専門の印刷会社で提供されています。
偽造防止用紙とは
偽造防止用紙とは、契約書や重要文書を悪用されないよう、特殊加工した用紙です。この用紙には、数多くの防犯対策が採用され、複製を困難にしています。身近な使用例としては、自動車ごとに発行されている車検証です。
車検証の真贋の判別方法は、車検証を印刷機でコピーすると、複写・コピーなどの隠し文字が浮かび上がります。反対に、偽物であればコピーしても隠し文字は浮かび上がりません。このように、日本の公的文書は偽造防止用紙を使用し、一目瞭然に真贋の判別が解かる仕組みを導入しています。
偽造防止用紙のメリット
この特別な用紙のメリットは、犯罪を防止できる点です。なぜなら、多くの防犯機能によって偽造や改ざんを困難にするからです。具体例としては、日本の紙幣があげられます。
日本紙幣に採用されている「マイクロ文字」は極小文字で、肉眼では読み取りづらくなっています。また「透かし」は、紙幣に透明な模様が組み込まれており、光にかざすとはっきり見えます。
「ホログラム」は、特定の角度から見ると立体的な模様が浮かび上がります。このように、偽造防止用紙の導入でセキュリティが向上する点は、大きなメリットといえるでしょう。
印鑑の管理を厳重に行う
印鑑の偽造や盗難を防ぐためには、3つの対策が必要です。
- 第三者への貸出し
第三者が印鑑を悪用する可能性もありますので、印鑑の貸し出しは控えましょう。 - 印鑑の保管場所
印鑑を誰でも使用できる場所には置かず、安全な場所に保管し、不正利用されない環境を整えましょう。 - 本人が印鑑を使用する
印鑑を本人以外が使用しないことが、一番のリスク対策です。とくに重要な契約書においては、本人が直接印鑑を押すことで真正性が確保できます。
上記対策を実施すれば、印鑑の不正使用や偽造を未然に防止できます。しかし、印鑑は身元を証明する重要な要素であり、管理には注意が必要です。
電子契約書を使用する
契約書のセキュリティを高めるには、電子契約書が効果的です。電子契約書は、本人が電子署名するので、紙ベースの契約書よりも犯罪がしにくい仕組みです。印鑑も使用しないため、印鑑の無断使用や盗難のリスクもなくなります。
また、紙の契約書に比べて、電子契約書はデータ上で保管するので、印刷代や紙の節約など、コスト面でも大きなメリットがあります。
契約書の偽造・改ざんによる被害にあった場合の対応
契約書の悪用による被害があった場合は、速やかに警察や弁護士に相談しましょう。時間が経過してしまうと、証拠が隠蔽され、犯人が逃亡する可能性があるからです。
被害者が警察に被害届けを提出すれば、事件として適切な捜査が行われます。続いて、弁護士への相談が必要です。弁護士は証拠の収集や法的手続きのサポートを行い、被害者の権益を守るために活動してくれます。契約書が悪用されると、不安な気持ちになりパニックに陥るかも知れません。まずは落ち着いて、警察や弁護士に事実を伝え、適切に対応してもらいましょう。
契約書の偽造・改ざん防止は「天野印刷」に相談
本記事では、契約書の偽造・改ざんによる被害やその対処法、防止方法などをくわしく解説しました。契約書が悪用された場合、契約の条件変更・不利益などが生じ、大きなトラブルに発展するかも知れません。
また、実際に犯罪に巻き込まれた際、訴訟を起こすにも確実な証拠や現場状況がなければ罪の立証は困難です。そのため、トラブルを未然に予防する防犯対策が求められています。
天野印刷は、オリジナルの偽造防止用紙を製作している印刷会社です。
現在までに2,000社以上の取引実績があり、確かな技術力を保持しています。依頼者の使用用途・デザイン・発注数などをヒアリングし、企業に応じたオリジナルの偽造防止用紙を提供します。現在、企業のセキュリティ対策でお悩みの際は、ぜひ、天野印刷にご相談ください。